· 

十字架の見えるテラスから(49)

 5月のゴールデンウィークをどう過ごされたでしょうか。最近、教会の掃除をしていて思い出すことがあります。コロナウィルスが流行し始めた頃、学校が休みになり、教会の礼拝もできない日々が続きました。出かけることもできず、やることがないので子ども達と毎日のように礼拝堂の掃除をしていました。運動のためにモップがけをしたらペットボトル一本ジュースを飲んでいいというルールでした。毎日のように掃除をすると、汚れがモップのシートにほとんど付かなくなりました。

 最近、礼拝堂のモップをかけているとシートがすぐに真っ黒になります。礼拝が再開し、子ども達のイベントも行えるようになりました。雨が降る日曜日が多いこともあり、礼拝堂に足跡がついていることもあります。でも、汚れているほうが安心するのです。人がここに集えている。礼拝堂は、人が集うためにあります。神様を思ってここに集い、礼拝で神様のお言葉を聞いてそれぞれの場所へ帰ります。それができなかった日々を思うと、掃除が大変でも汚れている方がいいと毎回思います。「見よ、兄弟が共に座っている。なんという恵み、なんという喜び。」(詩編133編1節)この詩編の言葉が心に繰り返し浮かんできます。