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十字架の見えるテラスから(51)

6月19日は日曜学校のイベントがあります。教会員で、製薬会社にお勤めをされ、長年薬の研究をされた方が、子どもたちのために小さな花瓶を用意してくださいます。手作りなので、いろいろな形があり、いろいろな色があります。そこに庭に咲いている花を飾ります。花瓶が入れる箱も手作りです。そこには「野の花がどのように育つか注意して見なさい。」というマタイによる福音書6章28節のイエス様のお言葉が貼ってあります。

 野の花と言って思い浮かべるのはどの花でしょうか。たんぽぽやシロツメグサ、百合も野の花です。薔薇のような妖艶さはありませんが、どの花も道端に咲いていると少し心が和みます。一つ一つの花になぜこの色をお与えになり、このような形をお与えになったのか。考えてみるととても不思議です。人間も同じ人間はいません。不公平な扱いを受けると私たちは不平を言いたくなります。しかし違うからこそ生まれる豊かさは、違うからこそ生まれる不公平よりも多いと思います。違うからこそ面白い、違うからこそ祝福されていると思えたら、私たちの間に真の平和が一歩近づくのではないでしょうか。