コロナウィルスの感染が未だに収まりませんが、人との交わりは前よりもできるようになってきました。
しばらく人との交わりをしていないと、交わること自体に疲れを感じてしまう人も多いことでしょう。
「てぶくろ」という題の絵本があります。ウクライナの絵本で、戦争が始まってからこの本のことも注目される
ようになりました。幼い頃、私はこの絵本が大好きでした。自分の子どもが小さい頃にもよく読み聞かせました。
大きな手袋のなかに、小さな生き物から大きな生き物が一緒に入ろうとします。最初はスペースがあっても、
入る動物が増えるとだんだんと狭くなっていきます。でも、動物たちは大きな動物が自分もてぶくろに入りたいと
言うと、しぶしぶながら彼らを受け入れます。その姿がとても面白いと思いました。
私たちは自分の場所をしっかりと持ちたいと思います。人と交わるということは、自分だけの場所に誰かが
入ってくることです。それは自分一人でいるよりも気を使わなければならなかったり、面倒なことが多いです。
それでも人と一緒のほうがいいと思えるかどうか、私たちはコロナのなかでいつも問われてきたように思います。
「てぶくろ」を読むと、自分が少し我慢しても他の人と一緒に喜びたいという思いを持つことの大切さを感じる
ことができます。
聖書にはイエス様が天に帰られたあと、弟子達が建てた教会がお互いのものを出し合って生活していた姿を伝えています。
彼らは教会以外の人たちから見て、喜ばれる存在であったと書かれています。そのように始まった教会が、
これからも多くの人を受け入れ、多くの人と喜び合う場所であることができるように祈っていきたいと思います。