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十字架の見えるテラスから(78)

先日、出掛け先から帰って来ると、教会の前にご年配の男性が自転車を止めて教会の門の前に立っておられました。私が門の方に行くと「教会の方ですか」と声をかけてくださいました。ご自宅でお孫さんと遊んでいたダーツがあり、もうお孫さんが成人されたので教会で使ってもらえないかとダーツをもってきてくださいました。その場で開けて見せてくださったのですが、玩具と言ってもしっかりとしたものでした。日曜学校の男の子たちの顔が浮かび、彼らならきっと喜ぶだろうと思いました。古いものですが、子どもに危なくないように磁石でくっつくようになっています。お礼を言っていただくと、半年も前から保管していて、いつか持ってこようと思っていたとおっしゃっていました。「持ってきてよかった」と言って自転車で帰って行かれました。教会という存在は、建物だけではなく、そこに集っている人たちがいて教会です。教会は閉ざされた場所ではなく、地域に開かれた場所でありたいと願っています。これまで教会を支えてこられた方達が地域の住人としてもしっかりと生きてこられたからこそ、教会はこの地域で認められた場所となっています。しかし、公民館のように誰でも入れる雰囲気はありませんし、入るのに勇気がいるとよく言われます。勇気を出して入ってみたら、そこに素晴らしいものがあった。そう思っていただける教会となっていくことができるように神様に祈り求める一年にしたいと思います。