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十字架の見えるテラスから(85)

次の日曜日(2月19日)の礼拝の聖書箇所は、旧約聖書の哀歌です。哀歌で説教をするのことは今までなかったと思います。悲しい歌の詩が五つあるのが哀歌です。改めて読んでみると、コロナウィルスとの長い戦いがあり、戦争があり、大きな災害のある今の世界の悲しみを歌っているのではないかと思わされました。哀歌は今より2000年以上前に書かれました。しかし、人間の苦しみは変わることなく繰り返されていることを感じます。悲しみ嘆く言葉は、今聞いても共感できる言葉です。違うのは、どんなに苦しみ、悲しみのなかにあっても神様を信頼して嘆いているかどうかです。神様に信頼していれば、たとえそれが神様を責めるような言葉であっても、私たちは嘆きの言葉を口にすることがゆるされていることが哀歌を読んでいるとわかります。今、不安と悲しみ、苦しみのなかにあるからこそ、哀歌の言葉が迫ってくる気がします。