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十字架の見えるテラスから(130)

7月30日 説教要旨 「いともとうとき」

詩編118:17~29   使徒言行録5:17~20

讃美歌402番1節「いともとうとき、イエスの恵み、罪に死にたる身をも活かす。主よりる天の糧に、飢えし心も今は満ちぬ」イエス様が十字架におかかりになるとき、逃げ出してしまった弟子達の心は、一度死んだように沈んでしまいました。しかし、イエス様は弟子達の元に来て、新しい使命を与えてくださいました。イエス様を伝えていく使命です。弟子達の心はもう一度生き返り、自分の命をかけてイエス様を伝える者となりました。

2節「救いの恵み、告ぐるわれは、喜びあふれ、歌とぞなる。滅びをいでし、この知らせをあまねく人に語り伝えん。」弟子達が伝え始めた時、彼らは捕まり、牢屋に入れられてしまったと使徒言行録5:17に書いてあります。彼らは何度もイエス様を伝えることで牢屋に入れられ、鞭で打たれます。しかし、彼らは伝えることで喜びあふれ、多くの人に伝え続けました。一度死んでしまった心が生き返った喜びが彼らを満たしていたからです。

3節「語り尽くせぬイエスの恵みいとも小さきわれをも召し、天の世嗣となしたまえば、たれか洩るべき主の救いに。」イエス様は小さく弱い弟子達にご自分のことを伝えていくことを任されて天にのぼっていかれました。それは弟子達を信頼しておられたからです。私たちも小さな者でしかありません。しかし、その小さな者に神様は、イエス様の救いの喜びを知らせてくださいました。この私に知らせてくださった。この私が救いを受けることができた。それならば、誰がイエス様によって与えられる救いから洩れることがあるでしょうか。誰も救いから洩れることはありません。そのことを信じて、私たちはこれからも伝え続けていきたいと思います。

「世にある限り、主のみ栄えと慈しみとを語り伝えん。」私たちは世にあるかぎり、自分に与えられた救いを伝える使命を、自分に与えられた賜物によって成し遂げていきたいと思います。励まし合い、祈り合う仲間と共に。